小村寿太郎侯東京奉賛会は、平成24年(2012年)12月12日に設立され、お陰様で昨年12月に記念すべき10周年を迎えることができました。これも偏に皆様のご理解とご協力の賜物と厚く感謝申し上げます。初代の川村蒼市会長は、小村侯と同じ日南市飫肥出身で、5年半にわたる在任期間中に熱い思いでもって会の確固たる基礎を築いて頂きました。その後を継いだ2代目の私も侯を敬慕して止まず、風光明媚な宮崎県日南市が同郷であることを誇りに思っています。
小村寿太郎は、周知のとおり、明治の外交官として、ポーツマス条約の締結(日露戦争)、不平等条約の改正・関税自主権の回復等日本国を「一等国」に押し上げた功績を残しました。現今のロシアによるウクライナ侵攻は間もなく1年を迎えようとしていますが、外交によって平和を回復することが如何に困難であるかを痛感させられています。小村侯はあらゆる叡智を絞ってそれを成し遂げたのです。私達の会は、このような遺徳の顕彰、偉業の伝承、人材育成並びに会員相互の交流及び資質の向上への寄与を目的として活動しています。
具体的には、青山霊園の小村侯墓清掃(日南市からの管理委託事業)・墓参、講演会・対話形式セミナーの開催、親睦ツアー(終焉の地葉山等)の催行、会報「NEWS LETTER」の発行、ベルリンギングの実施、日南市の「めざせ小村寿太郎国際塾」の生徒による青山墓地墓参の受け入れ、及び外務省外交史料館との交流等が挙げられます。
残念ながら、コロナ禍により、この3年間は大部分の活動が停止の止むなきに至っていますが、コロナの収束に伴い、再開に努めて参ります。
特に今年は、新規事業として、若い生徒達にいち早く国際感覚を身に着けて貰い、将来海外で羽ばたく人材を育成すべく、日南市と相携えてアメリカへのホームステイを企画し、この夏の実現を目指して目下奮闘しています。そのためもあって、昨年暮れに任意団体から脱皮し、非営利の一般社団法人へと衣替えしました。
このように器は整えられましたので、今後は設立10周年を機に心機一転、ホームページも立ち上げ、皆様と一緒に会の飛躍へと繋いで参りたいと存じます。ご理解とご協力の程よろしくお願い申し上げます。
令和5年5月吉日
一般社団法人
小村寿太郎侯東京奉賛会
会長 下 苙 直 樹